本日は「レバレッジ」について書いていきます。
まず初めに、「レバレッジ」を正しく理解している人は、おそらく現役トレーダーでも多くないのではないかと思います。
「レバレッジ」というと「レバレッジが高いほど、元手に対して大きく投資出来る」と思っている方が大半なのではないでしょうか。
半分は合っていますが、半分は間違っています。
「レバレッジ」は「高ければ高いほど、取引に使う必要証拠金を抑えられる」という意味なんです。
例えば、1ロット(10万通貨)のドル円のポジションを持ちたいとします。
1ドル=160円とすると、これを10万通貨買うためには、本来160×10万=1,600万円ものお金が必要なわけですね。
しかし、例えばレバレッジ100倍であれば、この1/100のお金で1ロットのドル円ポジションを持つことが出来るわけです。1/100ですから、16万円元手があれば良いということになります。
更に、レバレッジ500倍なら、1,600万/500=3.2、つまり32,000円あれば1ロットのドル円のポジションを持てるわけです。たった32,000円で、1,600万円分のドル円のポジションを持てるわけですから、すごいですよね。
つまり、上の100倍と500倍の例で比べたように、レバレッジが高いほど、必要証拠金が減るわけです。これは決して1ロットのポジションを持たなければいけないわけではないので、よく言われる「ハイレバレッジ=危ない」という考えは完全に間違いであることがわかります。
ちなみに、僕は基本的にレバレッジは高く設定することを推奨しています。それは何故でしょうか。
基本的にどこのFX口座でも、証拠金がある一定の水準を割り込むと「ロスカット」と言って、強制的にポジションが切られてしまうわけです。仮にその後相場が反転しても、その前にポジションが切られてしまっては元も子もないわけですね。
その「一定の水準」は、
証拠金維持率(%)=現残高/必要証拠金
で計算されます。(大体、どこのFX業者でも20%とかでロスカットされます)
最初の例でいくと、仮にレバレッジ100倍だと、ドル円を1ロット持つのに必要な証拠金は16万円です。つまり、残高が3.2万円になってしまうと、
3.2/16=20%
となり、ロスカットされてしまいます。
一方で、レバレッジ500倍だと、必要証拠金は3.2万円です。つまり、残高が0.64万円(6,400円)になってしまうと、
0.64/3.2=20%
となり、ロスカットされます。
仮に20万円入金した、レバレッジが100倍の口座とレバレッジ500倍の口座があったとします。
前者は残高が32,000円になるとロスカットされるのに対し、後者は6,400円になるまで耐えられます。ドル円1ロットは0.01円相場が逆に動くごとに1,000円損をするので、後者の方が
(32,000-6,400)/1000=25.6
なので、大体ドル円0.26円分(26pips)多く耐えられることになります。なので、レバレッジは大きい方を私は推奨します。
ちなみに、レバレッジが低くても例に挙げたように、ロスカットされた時の残金は高いレバレッジの口座よりも残る、といったメリットもありますので、お好みで使い分けてください。